【サンダルウッド】(ビャクダン科)

■からだに効く花図鑑/1997.1月号■


■ハーブの歴史■

 サンダルウッドは東洋から西洋への最も美しい贈り物として知られています。これは11世紀末から13世紀後半にかけて7度キリスト教徒が聖地エルサレムを求めて行った十字軍の遠征によるものです。当時のヨーロッパは男性が軍隊にとられ、暗黒の時代でした。そんな中、夫や恋人の安全を願い帰りを待つ妻や恋人のために、男性がお土産として持ち帰ったものがローズ水やスパイスなどでした。サンダルウッドの香りもそんなお土産の中の1つです。この香りをもらった時の妻や恋人は、心の底から心配することから開放され、愛する人が戻ってきた喜びで胸がいっぱいだったでしょう。甘く優しい香りに包まれた夫婦や恋人たちはさぞ幸せだったことでしょう。ヨーロッパの人々がサンダルウッドの香りに遥かかなたの地オリエントを連想するというのも頷けます。
 一方、産地のインドでは「この香りが漂うところには邪悪な霊は踏み込めない」と信じられており、ヒンズー教では辺りを浄化するため、そして神々を喜ばせるために焚かれます。日本のお線香でもこの香りがするものもありルーツがしのばれます。

■効用■
[体やお肌に対して]
@ 強力な殺菌消毒作用と利尿作用があります。
(膀胱炎、尿道炎、腎盂炎、淋病)
A 呼吸器系を鎮静する作用があります。
(のどの痛み、慢性気管支炎、せき、去痰)
B 催淫作用があります。
(冷感症、インポテンツ、膣内の分泌促進)
C

胃腸を調整する作用があります。
(下痢、鼓腸、胸やけ)

D 免疫を強化してくれます。
E 皮脂のバランスをとり、皮膚を軟化させる働きがあります。
(乾燥肌〜脂性肌、特に老化肌と脱水肌)
F 殺菌消毒、収れん、抗炎作用があります。
(ニキビ、脂性肌、創傷、炎症、かゆみ)

 

[心に対して]
@ 心を落ち着かせ、リラックスさせます。
(緊張、不安、ショック、、恐怖、瞑想するときに)
A

攻撃性やエゴイズムな気持ちをなくし、心を広く構えることができます。
(興奮、怒り)


■アロマテラピーの活用法■

 あなたは瞑想の経験があるでしょうか?色々な瞑想法がありますが、多くは心を落ち着け、自身の持つ生命のエネルギーを調整し、天や地球の波長を感じるもので、そのゆらぎの中に心も体も預けるととても気分が良くなります。サンダルウッドの香りは心を非常に深くゆったりとさせるので、瞑想する時に役立つ精油です。インドのヨガでは生体のエネルギーの象徴としてチャクラがありますが、サンダルウッドの香りはそのチャクラにも大きく影響を与えるといいます。瞑想をしないまでもアロマポットなどを用いて部屋にこの香りを漂わせることで、緊張した気持ちがリラックスし、あなたのスピリチュアルなマインドも喜んでくれるのではないでしょうか。

 インドでは「サンダルウッドの香りはたとえ毒蛇がこの木に巻きつき、枝からぶら下がっていようともその毒に侵されることはない」と言われており、アーユルヴェーダ(インドの伝統医学)ではこの植物が殺菌消毒と利尿作用の二つをもつことから、膀胱炎や尿道炎などの疾患に昔から用いています。アロマセラピーでは、浴槽に腰の高さまでお湯を入れ、精油を5、6滴垂らして行う座浴や腹部のマッサージでケアするとよいでしょう。

 また、サンダルウッドはスキンケア用としても優れており、乾燥肌から脂性肌までの全ての肌タイプに適応し、肌を柔らかくしてくれるのですから女性には嬉しいものです。ローションなら基材(ミネラルウォーターやハーブ水など)にこの精油を混ぜ(1〜1.5%濃度:50ccの基材に対して1滴が0.05ccであれば10〜15滴)用いたり、フェイスマッサージをしたいなら基材となる植物油(ホホバ油など)に精油を混ぜて(1〜2.5%濃度:同上の条件で10〜25滴)行うのも良いでしょう。お肌のコンディションがよくなるばかりか、心もゆったりして表情も美しくなるのではないでしょうか。

 

■注意■

1.衣類につくと香りがなかなかとれません。

2.抑うつ状態の時は使用を避けたほうが良いでしょう。気分が一層滅入ります。

 

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