糖分の吸収を抑制するダイエットハーブ、マルベリー

 「先生、うちの家系は糖尿病家系で甘いものを控えた方がいいのは分かるんだけれど、甘いもの好きで、ボディラインも気になるし・・・。ダイエットにも結びつく、いいハーブ は何かありませんか?」と質問されました。

 随分勝手な要望ですが、実はそれを叶える優れた植物があります。くわ(ホワイトマルベリー、学名:Morus alba 和名:マグワ、カラグワ)です。葉に含まれているゴム質の乳白色の汁が絹糸の強さを増してくれるということで養蚕に欠かせない植物です。

 日本では古くから健康茶としても飲まれており、中国の薬物書には「不老長寿の妙薬」と書かれています。根の皮(桑白皮)は「温」のこもった病に良いとされ、去痰剤として使用されています。そして、枝(桑枝)は鎮痛作用、血圧降下作用の成分が見つけられ、臨床的には長い間リウマチ疾患に用いてきました。また、実(桑)は気血を養う「桶陰」の強壮剤として親しまれています。

マルベリー


 ヨーロッパでは16世紀にホワイトマルベリーよりも近縁種のブラックマルベリー(学名:Morus nigra)の樹皮や葉が歯痛や毒蛇などの噛み傷などの薬として役立っていました。最近ではブラックマルベリーの葉の抽出液の成分が糖尿病患者のインスリン分泌を促進することが確認されています。

 また、最近注目されているのが葉に含まれる「デオキシノジリマイシン」という成分です。これは、糖分分解酵素(a-グルコシターゼ)の働きを阻害します。食べ物として身体に入ってきた糖はブドウ糖に分解されないと身体に吸収されません。この成分は糖の分解を阻害するので、食事やおやつのとき、またはそれらの直前に桑の葉のお茶を飲むことで通常より糖分の吸収が抑えられ、ダイエットに役立ちます。このことにより、血糖値の急激な上昇の緩和にも役立ちます。

 最近では腫瘍の増殖の抑制も判明しました。ビタミンやミネラルなども多く含まれており、桑には「不老長寿の妙薬」としての実力が本当にありそうです。


■ハーブの利用法■

 ダイエットと血糖値の制御を期待するなら、必ず物を食べる直前か、食べるときに一緒に桑の葉のお茶をいただきます。葉のお茶にはこれらの作用のほかにビフィズス菌などの善玉菌の働きを高めたり、肝臓を強壮する働き、利尿作用もあります。風邪で熱がある時にも役立ちます。これらを期待するときは食事に関わらずお茶は飲めます。

■育て方■

 日当たりがよく、水はけのよい土地を好みます。苗は2、3月もしくは11、12月に植えます。高さは8〜15mになるので、剪定するときは1〜3月に行います。 4〜6月にかけて花が咲き、7月まで苦味のない甘くて美味しい実が収穫できます。ダイエット効果を期待する葉は夏に収穫します。(ブラックマルベリーの実や若い芽は熱処理していないと幻覚性の成分を含むので注意してください)

乾燥ハーブ

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